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白い球体になりたい

音楽好きだし、ゲイだし、世界が終わらないことも知ってる

その2

最近、女子高生と話すことにハマっている。たまたま英会話教室に通い始めたら、僕以外全員女性で、たまたま女子高生に進路の相談などをされたりしてしまったのがきっかけだった。おそらく僕がゲイであることは バレてなくて、気のいいお兄さんみたいな接し方をしている。自分が「気のいいお兄さんみたいな接し方をしている」というところがめちゃくちゃ面白いのだけれど、おそらくここではうまく伝わっていないだろう。

女子高生である彼女はこないだ「卒業」したらしい。高校を。当たり前なんだけど私は「卒業」というワードにたまらないノスタルジーと絶望を感じた。もう私には「卒業」というイベントは控えていない。「卒業してぇ〜」なんて言っても絶対できない。童貞も処女ももうないし、せいぜい「退職」なのだ。卒業というものは、青春期だから経験できる特別なイベントであり、私は気づかずに失っていた。ぼんやりとした意識の中で、どんどん大人になっていく私。会社の先輩に「チャンネーの胸がひたすら大きくてその分値段が高いだけの居酒屋」に誘われる私。社会人となって、こうやってどんどん気づかないうちに悪い大人になっていくのだと思うと、悪寒が走った。

思えば、大学の卒業はとても味気なかった。単位の都合上、卒業式に学位記がもらえず、卒業した次の5月に学位記を取りにわざわざ大学へ出向いたのだった。母親が同行してくれて、最後だから、と誰もいない曇天のキャンパスで学位記を持って写真を撮ってくれた。

無表情の私がそこにいた。

卒業してからも、結局会うのは大学の頃の友達ばかりで、挙げ句の果てにカミングアウトしたりしてしまうほど、頻繁に会っている。そうしていると、自分が大学から卒業した実感もあまり浮かばず、「自らが社会人である」という自覚を保てなくなってくる。

女子高生は、私が学生であることの否定材料に十分すぎるほどまぶしく、儚い。たった三年間しか生きられない生き物。見ているだけで私の胸はときめくのだけど、驚くほどちんこは勃起しない。不良品かな?